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うつ病でも就労移行支援は利用できる?受けられるサポートや利用するメリット

過労や仕事の人間関係のストレスでうつ病になってしまった方の中には「うつ病は再発率が高いというが、本当にまた働けるか不安」といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

実際、過労や職場でのストレスによって、うつ病を経験する方は少なくありません。

しかし、うつ病をきっかけに社会から完全に離れてしまうかというと、決してそうではありません。

適切な支援を受けながら、再び社会の中で活躍されている方も多くいらっしゃいます。

うつ病を経験した方でも、しっかりとサポートを受けることで、再び働くことは十分可能です。

この記事では、うつ病を抱えた方に向けて「就労移行支援」は利用できるのか、サポート内容や選ぶ際のポイントなどについて詳しく解説します。

うつ病でも就労移行支援は利用できる?

就労移行支援は、主に障がいや難病をお持ちの方が対象です。

そのため、「うつ病でも利用できるのか?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。

結論からいうと、利用できます。

ここでは、以下のポイントについて見ていきます。

  • うつ病でも医師の診断書・意見書があれば利用できる
  • うつ病特化型の就労移行支援もある

2つの内容を詳しく解説します。

うつ病でも医師の診断書・意見書があれば利用できる

うつ病では、障がい者手帳は出ないかもしれませんが、手帳がなくても主治医の診断書や意見書があれば利用が認められるケースが多いです。

主治医が「この人はうつ病だが、就労支援を受けて再就職するのが適切な状態にある」と判断する診断書を作成し、自治体のヒアリングでそれが確認されれば利用が認められます。

ただし、うつ病は休むことが大事なので、主治医が「働く訓練は早い」と判断した場合は、もう少し休んで待ちましょう。

うつ病特化型の就労移行支援もある

就労移行支援事業所の中には、うつ病特化型の事業所もあります。

うつ病特化型の就労移行支援を選ぶメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 同じ病気を経験している方が多く集まっているため、安心感を持って通いやすい
  • うつ病の方に配慮したプログラムや支援内容が用意されている

また、うつ病の方は本来高い能力を持っているケースも多く、個々の能力に応じた職場とのマッチングがしやすい点も特化型ならではの強みです。

うつ病を抱える人は就労移行支援でどんなサポートを受けられる?

うつ病を抱える方は、就労移行支援で以下のようなサポートを受けられます。

受けられるサポート 詳細
生活のサポート 通勤のための生活リズムを整えることを目標に、少しずつ生活習慣を変えていく
自己理解・疾病理解 ・自己分析(心理検査を使った自己理解の方法) ・コーピング(ストレス対処法) ・アンガーマネジメント(怒りや感情のコントロール法) ・認知行動療法(認知や思考のクセや歪みを正す方法) ・心理教育(うつ病という病気についての理解) SEP(自尊感情回復プログラム)
職業訓練 ・PCスキル ・グループワーク ・ビジネスマナー ・タスク管理 ・電話対応
作業体験 軽作業や農作業などの体験
コミュニケーションスキル ・ダイアログ(結論を出さない対話) ・アサーション(自分も他人も尊重するコミュニケーション) ・SST(社会生活技能訓練) ・JST(職場対人技能訓練)
就活のサポート ・適職診断 ・ハローワークなどへの同行 ・履歴書・職歴書添削 ・面接練習 ・職場体験実習
定着支援 職場に復帰(転職・再就職)してからも、その職場で長く働けるようにサポート

ただし、就労移行支援は、事業所によってどのようなサポートを受けられるかが違ってくるので、事前にしっかりと調べ、必ず見学や体験入所に行くようにすることが重要です。

たとえば、サンヴィレッジでは、うつ病の方に対して、以下のようなサポートプログラムを実施しています。

  • セルフケア(コーピング、アンガーマネジメントなど)
  • 就労基礎体力向上(ウォーキング、無酸素運動など)
  • PCスキル(タイピング、マイクロソフトofficeの使い方など)
  • 就活講座(障がい理解、自己分析、企業研究、自分らしい働き方を考えるなど)
  • ビジネスマナー・ビジネスコミュニケーション(身だしなみ、敬語、来客・電話対応など)
  • チーム訓練(SST、グループワーク、レクリエーションなど)
  • 職場体験実習・職場見学会・外部講師の特別プログラム

これ以外にも、個々の希望や得意・不得意などを話し合い、一人ひとりに合わせた訓練内容を提供しています。

うつ病の方が就労移行支援を利用するメリットとは?

うつ病の方が就労移行支援を利用するメリットは、以下の6つです。

  • 相談支援専門員に伴走してもらうことで生活を立て直せる
  • 自己理解・疾病理解を深めることで、病気と付き合う術を身につけられる
  • 再就職・就職活動についての不安や悩みを聴いてもらえる
  • 同じ病気の人と苦しみを分かち合える
  • 就職活動をサポートしてもらうことで、自分に合った仕事を見つけやすくなる
  • 職場に復帰してからもサポートを受けることができる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

相談支援専門員に伴走してもらうことで生活を立て直せる

うつ病になると、生活リズムが乱れがちになります。

朝起きられず、昼も寝てしまって、夜眠れない、などはよくあることです。

食欲がわかず、あまり食べていなかったり、逆に過食に走る方もいます。

しかし、このままでは職場復帰は難しいでしょう。

そこで、就労移行支援の相談支援専門員にサポートしてもらい、少しずつ生活習慣や生活リズムを整えていきます。

たとえば、主治医の判断のもとで睡眠導入剤を使用し、まずは夜にしっかりと眠り、朝は決まった時間に起きることから始めます。

その後、徐々に日中の活動量を増やし、昼寝を避けるようにすることで、夜には自然と眠くなるリズムを作っていきます。

こうした取り組みを段階的に進め、就寝時間を30分ずつ早めるなど、相談支援専門員と話し合いながら無理のないペースで生活リズムを整えていくことで、安定した日常を取り戻すことが可能です。

自己理解・疾病理解を深めることで、病気と付き合う術を身につけられる

自己理解や病気への理解を深めることで、うつ病と向き合いながら前向きに生活する力を身につけることができます。

たとえば、「なぜ自分がうつ病になったのか」「うつ病とはどのような病気なのか」「症状はどのように変化し、どう回復していくのか」などを学ぶことで、病気への理解が深まります。

また、ストレスにうまく対処する「ストレスコーピング」や、怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」などを通じて、自分の感情や状態を客観的に捉え、適切に対処する方法を身につけることも重要です。

これらの取り組みによって、自分自身や病気との付き合い方がわかるようになり、復職や再就職後も再発を防ぎやすくなります。

また、万が一再発したとしても、症状を軽く抑えることが可能になります。

再就職・就職活動についての不安や悩みを聴いてもらえる

うつ病を抱えながらの再就職や就職活動には、不安も大きいでしょう。

「自分がどんな職に就いたら上手くやっていけるのか」「どういう点をアピールしたら面接に通りやすくなるのか」など悩みも尽きません。

就労移行支援では、そういった不安や悩みをスタッフや他の利用者に相談することができます。

話を聴いてもらうだけでも、心が軽くなることは少なくありません。

また、話してみると「実は自分と同じような悩みを持っていた」という方も多く、共感し合える環境があることで、前向きな気持ちを取り戻すきっかけにもなります。

同じ病気の人と苦しみを分かち合える

就労移行支援には、同じうつ病の方がたくさん来ています。

特に、うつ病や気分障害に特化した事業所では、うつ病の方が多く集まっています。

そういった仲間と、病気の苦しみや、病気になった時の状況などを話し合い、分かち合うことで、「自分だけじゃないんだ」と思うことができるでしょう。

うつ病になると、自分を責めて孤独に陥りがちですが、同じような仲間と経験や気持ちを分かち合うことで、孤独でなくなるのです。

それは、今後うつ病と付き合いながら仕事をしていくうえで、大きな心の支えになるでしょう。

就職活動をサポートしてもらうことで、自分に合った仕事を見つけやすくなる

うつ病になると、自己評価が低くなります。

「自分の何が強みで、それを活かせる仕事は何なのか」わからなくなることもあるでしょう。

しかし、就労移行支援のスタッフは、強みを見つけて褒めてくれ、どんどんそれを伸ばしてくれます。

就職活動に自信がなくても、履歴書の自己PRの書き方や、面接での自分のアピールの仕方などにアドバイスをもらったり、面接に同席してもらうことで、自信を持って就職活動ができるようになり、自分に合った仕事を見つけやすくなります。

職場に復帰してからもサポートを受けることができる

うつ病の方は、多くの方が「職場に復帰しても再発したらどうしよう」という不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、就労移行支援では「就労定着支援」という職場に復帰した後もサポートする体制が組まれています。

したがって、復帰した後に何か問題があっても、就労移行支援のスタッフと面談したり、時には職場との間に入って交渉してもらったりして、再発しないように問題を解決していくことができるのです。

うつ病の人が自分に合った就労移行支援を選ぶポイント

うつ病の方が、自分に合った就労移行支援事業所を選ぶポイントは、以下の5つです。

  • うつ病、気分障がいに特化しているか
  • 自己理解・疾病理解に力を入れているか
  • 自分が学びたい分野のカリキュラムがあるか
  • 希望する職種や業種への就職実績があるか
  • 事業所や他の利用者の雰囲気が自分に合いそうか

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ポイント1:うつ病、気分障がいに特化しているか

就労移行支援事業所によって、在籍している利用者の特性には違いがあります。

たとえば、身体障がいや知的障がいの方が多く利用している事業所の場合、うつ病を抱える方にとっては、少し居心地の違いを感じることがあるかもしれません。

一方で、精神障がいの中でも、特にうつ病や気分障がい(うつ病・双極症など)を中心に支援している事業所を選ぶと、自分に合ったプログラムや雰囲気の中で取り組める可能性が高くなります。

ポイント2:自己理解・疾病理解に力を入れているか

うつ病を治す、あるいは再発させないように付き合いながら働くためには、自己理解と疾病理解が不可欠です。

そのため、ただ作業を淡々とやったり、スキルアップだけを目指すのではなく、自己理解と疾病理解のプログラムに力を入れている事業所を選ぶと良いでしょう。

ポイント3:自分が学びたい分野のカリキュラムがあるか

うつ病の方は、元々しっかり社会人として働いてきた経験がある方が多いです。

そのため、軽作業などよりも、もっと能力を要求される仕事の方が合っている可能性があります。

こうした背景を踏まえると、自分が興味を持っている分野や、今後学びたいと考えている分野のカリキュラムを提供している就労移行支援事業所を選ぶことが大切です。

たとえば、IT分野に関心がある場合でも、プログラミングに力を入れている事業所、生成AIを学べるところ、あるいはデザイン系に強いところなど内容はさまざまです。

自分の目標や希望に合った支援が受けられるよう、事業所のカリキュラム内容をしっかり確認して選びましょう。

ポイント4:希望する職種や業種への就職実績があるか

希望する職種や業種への就職実績があるかどうかは、事業所選びの重要なポイントです。

就職実績を確認することで、その事業所がどの分野に強みを持っているのか、どのような業界とのつながりがあるのかが見えてきます。

たとえば、希望する分野への就職に役立つプログラムが用意されていたり、その業界とのネットワークがあることで、求人の紹介や面接対策など、より的確な支援を受けられるでしょう。

ポイント5:事業所や他の利用者の雰囲気が自分に合いそうか

ある程度事業所の絞り込みができたら、見学や体験入所に行き、事業所や利用者の雰囲気が自分に合いそうかどうか確かめましょう。

自分が希望するプログラムを行っていても、雰囲気が合わないと通う気がなくなってしまいます。

「ここの事業所の雰囲気良いな」「通いたいな」と思える事業所を選ぶことが大切です。

サンヴィレッジを利用して就職に成功した事例

就労移行支援のサンヴィレッジでは、実際に多くの方が就職に成功しています。

サンヴィレッジを利用して就職に成功した方の事例を3つ紹介します。

  • Aさん:念願のフルタイム勤務
  • Bさん:苦手を克服して自分に合った企業へ
  • Cさん:社内検定にも積極的に挑戦

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Aさん:念願のフルタイム勤務

アルバイトなどに挑戦してもうまくいかなかったAさんですが、サンヴィレッジでは少ない日数から自分のペースで通所を始め、徐々に体力をつけていくことができました。

その結果、事務職でのフルタイム勤務という目標を達成しました。

履歴書の添削や面接練習では、スタッフが親身になってアドバイスしてくれたことが就職につながった大きな要因の一つです。

念願のフルタイムでの就職が決まりました!

Bさん:苦手を克服して自分に合った企業へ

Bさんは、苦手なことに対処する力を身につけるため、SST(ソーシャルスキルトレーニング)に積極的に参加し、リーダーにも挑戦されました。

その取り組みによって、自己発信力や協調性が向上し、報告・連絡・相談(報連相)のスキルも強化できたことを実感しています。

支援員と相談しながら、自分の特性に合った業務を考慮してくれる企業への見学や実習を経て、無事に就職を果たされました。

苦手を克服して、自分に合った企業へ就職することができました!

Cさん:社内検定にも積極的に挑戦

Cさんはサンヴィレッジに休まず通うことで、安定した就職につながりました。

PCスキルを高めるため、社内検定にも積極的に挑戦し、実際の職場実習でもそのスキルを活かすことができました。

現在の職場でも、サンヴィレッジでの訓練経験が活かされており、充実した日々を送っています。

「休まず通所」することは「安定した出勤」につながっています!

うつ病の方は就労移行支援を利用して、自分に合った仕事を見つけよう!

うつ病の方の中には、「自分にはもう働けないのでは…」と自己評価が下がり、就職活動に踏み出せずにいる方も少なくありません。

しかし、就労移行支援では、段階的な訓練を通じて成功体験を積み、スタッフから前向きなフィードバックを受けることで、少しずつ自己効力感を取り戻すことができます。

こうした経験の中で、自分でも気づかなかった強みに出会えることも多いです。

サンヴィレッジでは、うつ病など心の不調を抱える方へのサポートも行っており、生活リズムの安定から就職活動まで、専門スタッフが丁寧に寄り添います。

「今度こそ、自分に合った仕事を見つけたい」という気持ちに、しっかり応える支援体制を整えています。

まずはお気軽にご相談ください。

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